こちらは五徳の形をした蓋置です。
以前お伝えしたのは竹の蓋置でした。
蓋置には竹の他に陶器などでできたものがあります。
お点前によって使い分けます。
陶器などでできた蓋置には
様々な形があります。
この五徳の形の蓋置は
ひっくり返してその上に釜の蓋や柄杓をのせて使います。
通常、炉の中には灰があり、
五徳があり、炭をおき
釜をのせて湯を沸かします。
ところが五徳のない状態で
釜をかけることがあります。
例えば
透木釜(すきぎがま)
横に羽のようなものがあり、平たい羽釜です。
これを使うとき 炉の中には五徳は使いません。
炉壇の左右に拍子木のようなもの
「透き木(すきぎ)」を置き
その上にこのお釜をのせます。
このとき五徳がありませんので
よく五徳の蓋置が使われます。
流派によってこのお点前があります。
4月ともなればあたたかくなるので
炭の熱がお客さまにあまり届かないように
との配慮です。
日本の四季に添ったお客様への心配り。
おもてなしの真髄が
茶道の随所に潜んでいるように思えます。